「自由を求める心」人々を動かし、国の在り方を変えた一人のミュージシャンの想い
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忙しくて、なかなかブログを書くところまで手が回らないのですけれど、一昨日ブログのタイトルとデザイン変更をしました。そのタイミングで、昨日は、先日初めてお会いすることになった某企業のトップの方から、素晴らしいお話をいろいろと聞かせていただいてとても充実した時間を過ごしました。まさに新しくブログのタイトルにしたワードのお話が盛りだくさんといったところです。
ご本人は、公の場に立つことを良しとされない方で（その理由もわかります）間違いなくシャーマンとして生まれついていらっしゃることがわかります。
その中で、ベルリンの壁の話になり、国家を動かすことになったDavid Bowieの野外ライブの話題になりました。私はまさに、この壁が開いた時期にあたる1989年12月から1990年1月にかけて、ベルリンをはじめヨーロッパを訪れていました。やはり私のハートに強く響くものがあります。
ボウイをあまりご存知ない世代の方も、中にはいらっしゃるかと思いますので、少しお話させていただきますと、David Bowieはイングランド出身のミュージシャンで、シンガーソングライターであり、音楽プロデュサー、俳優としての顔も持っています。
映画「戦場のメリークリスマス」は、若い世代でもご存知の方がいらっしゃるのではないでしょうか。
彼はメガヒットアーティストとしての重圧から逃れるように、1970年代、西ベルリンに移り住んでいた時期があります。そこで新たな方向性を模索していたようです。
そして、1976から1979年にかけて、Brian Enoと共同し、レコーディングを行ったアルバム『Low』『Heroes』『Lodger』は、その後ベルリン三部作と呼ばれることになります。ボウイは、これらの作品のコンセプトを「実験を重ねる中で、創作の新たなフォームを確立し、誰も耳にしたことのない音楽言語を生み出すこと」と話しています。彼の美学と思想が込められたサウンドは、やがて大きく人々の心を動かすことになります。
出典： CD and LP com
1987年6月6日、ボウイは西ベルリン側の壁の前で野外ライブを開催。そこで観衆にドイツ語で呼びかけた言葉。このとき会場に設置されたスピーカーのうち４分の１は東ベルリン側に向けられていました。壁の向こう側にはコンサート前から人々が集まり、その数は5000人にもふくれあがります。終演後もなかなか群集は立ち去らず、東ドイツ当局による逮捕者も出ています。そして、人々の想いがついに自由を求めて動き出す、その激流へと変化していく時が訪れるのです。
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1989年は、かつて民衆が『自由』『平等』『友愛』を求めて起こしたフランス革命から200年という、大きな節目の年でもありました。パリでは、市民たちも観光客も、人々は興奮と祭りに酔いしれているバブル時代。華やかに見えるその裏で、フランスに未だに残る根深い社会問題など・・・私はその実態をパリの街中で体感することになりました。（数年前に起きたあのテロは、まさにそれを意味しています）
そして、その年の11月に東西ドイツが統一されたというのは、社会と時代の流れが大きく動き出したことを物語っているようで、その強いエネルギーを私自身も肌で感じていたこと、当時自分が味わっていたある感覚がありました。そのことを、昨日はまるでタイムスリップでもするかのように思い出していました。
その時期のベルリンでの出来事とボウイのライブを扱ったNHKのドキュメンタリーがあります。私もこの番組を観ていたのですけれど、とても深く、私の心に印象が残ることになった番組でした。内容が少しだけ抜き出された動画をYoutubeで見つけましたので、よろしければ、どうぞご覧ください。４分くらいの動画ですので、番組の内容がこれからというところで終わっているのは残念ですけれども、こうして公開してくださった方には深い感謝の思いです。
すぐれた音楽、芸術の持つパワー、そこから生まれるエネルギーは想像を超えるものがあります。ひとつの国家を、いいえ世界を動かすのですから・・・
