Heal the World

人生を豊かに生きていく。多くの人とそれぞれの知識や経験をわかちあい、喜びを共有していけたら。そんな想いから、こちらのブログは始まりました。ホリスティック医療の考え方を取り入れた心理セラピーやヒーリングメソッドも活用しながら、最適な考え方などを紹介しています。

人から向けられてしまう「嫉妬心から自分を守る方法」


今日は日常生活の中で、おそらく多くの人がひとりで悶々と頭を抱えてしまう悩みのお話です。心理カウンセラーに寄せられる悩みの中で「嫉妬されて困っている」という相談は「嫉妬する自分をなんとかしたい」という相談よりも多く寄せられるといいます。
今日のテーマはこうした悩みを抱える方へ、なにか少しでもヒントや気づきにつながればいいかなと、記事にさせていただいています。
この嫉妬という感情。これは相手の感情ですから、それを相手が持つこと自体はこちらにはどうすることもできないもの。だから苦しめられてしまいますよね。私たちは普段いろいろな会話やSNSを使った発信をしています。けれど、同じ内容や話を伝えていても、人によってとらえかたや受け取りかたは様々です。ですからまず、こちらにできることとして「嫉妬心の強い人を見極めて、できる限り距離をとること」それは自分を守るために最低限必要な行動になると思います。

以前、読んだ川村桂子さんの著書に「嫉妬心を持ちやすい人の特徴」として解説されていたのがこちらの5つ。

  • 「俺が、俺が」「私が、私が」という自己アピールの強い人
  • スタンドプレーを好む、相当な目立ちたがり屋の人
  • 噂好きな人
  • 大風呂敷を広げる虚栄心の強い人
  • 自分と他者を比較する不安感の常に強い人

こうした特徴を踏まえて、普段の会話やSNSでの自己表現などから性格を客観視していれば、嫉妬しやすい人は簡単にわかるといいます。私としては、この他にもそういった方が持つ共通点として多く感じるのは「自分が一番でありたい」「周囲にいる身近な人の中では、誰よりも自分が綺麗だと思われたい」「負けたくない」「常に自分が得をしている立場でありたい」という気持ちなどもとても強いように思います。そして、さらにその奥にあるのが「自分は人よりも優れた存在だと思い込むことで、常に満たされていたい」という思いではないかと感じています。 

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ただ、そういう人だとわかっても、職場、学校、友人、家族といった中では距離をとるのが難しいと思われるかもしれませんね。そうした状況から抜け出すには、まず何より「自分を守る、自分を大切にする」という気持ちを持つこと。それが「自分を愛する」ということにつながりますので、そうした気持ちを持つことがとても重要なのです。なぜなら、嫉妬心を向ける人というのは、嫉妬の対処となる人を傷つけたり、陥れたりして、その人の価値を落とそうとする負の感情を持っています。
そうした負のエネルギーに対しては、対極にある自分を愛するという「愛のエネルギー」を持つことが必要なのです。まず「自分を愛そう、大事にしよう」という感情、それを大切に握りしめるような気持ちを持つことで、相手を引き寄せない、相手が離れていくことにもつながっていくと思います。できれば相手のことも「愛の思いで見つめていく」という感情で対処していくのは理想ですけれど。現実には嫉妬心を向けてくる人に対しては、愛情を持って接しても、その人はそれを受け取ることも受け入れることもできません。
逆に嫉妬心を煽る形になってしまい、さらに行動がエスカレートしていく人がほとんどです。ですので無理はしないで、まず自分を愛することからはじめていきましょう。

次に距離をとる意味で、相手とは余計な話はしないよう必要最低限の会話にしたり、話しかけられても深い話は避ける、相手の言葉に反論や批判はしないで共感する言葉を使う、相手を立てることも大切です。とはいえ、あまり謙遜して相手を立て過ぎると、この人は何を言っても怒らない、自分の言いなりだと勘違いして、今度は嫉妬心に加えて横暴な態度までとるようになりますので、加減して注意深く付き合うようにしましょう。一番大事なのは「同じ土俵に立たない」ということ。こうした行動は自分でできることですから、まずは心がけよう、そんな気持ちでいるといいのではないでしょうか。

そして、もう一つお話しておきたいのが、嫉妬している人の中には「自分の嫉妬心を自覚している人」と「自分が嫉妬している事実を認めることができない人」がいるということです。前者の場合は本人も「改善したい」という気持ちを持つこともありますから、前向きに変わっていくという相手の未来も期待できます。けれど、後者の場合には「自分は完璧でなければいけない。完璧でなければ愛されない。」という思いが、おそらくその根底にあるように感じます。「自分は常に人から認められ、尊敬される存在でなければ」という思いが(本人は無自覚のまま)何より自分の存在意義になってしまっているのではないでしょうか。その思いが強すぎるために、自分が他者に対して嫉妬を感じているという事実を認めることができません。それは相手よりも自分が下だという事実を自分自身が認めることになるからです。ですから、その事実を歪めて見ることで自分を守ろうとします。問題は他者にあると責任転嫁しますので、相手との会話や行動はまったく噛み合わないものになります。そういう相手に対して、我慢してストレスを感じながら対応を続けていると、病気や身体の不調につながりますので、何よりも我慢しないで対処することが必要になります。

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対処法としては、言葉と思考を意識的に使うことが有効になってくると思います。認知心理学でも、言葉が思考を牽引するという考え方をもっています。私たちは言葉を通して世界を見たり、ものごとを考えていますので、言葉の使い方はとても重要です。それを踏まえて、たとえばこんな使い方もできると思います。一人静かな場所で「○○さんから私に向けられる嫉妬心は○○さんのものです。私はそれを受け取ることを拒否します。この嫉妬心は○○さんの元に戻します。」という言葉を口に出して宣言します。言葉として耳から聴くことで脳がそれを認知し、その方向へ作動し動き始めます。こうした思考も使いながら、脳に安心感を与えて自分自身を守っていく。自分は安心して生活していればいい、安全なのだという思いを大事にしながら、相手と距離をとっていくとよいのではないでしょうか。そして、もしも周囲を巻き込んで、あなたを陥れるような行動に出た場合は、そこから立ち去る勇気も必要です。そういう状況に自分が無理をしてまで身を置く意味はないのです。私は経験上、そのことを強く感じています。

そして、嫉妬されることを軽く流せるような気持ちでいることも大切になります。渦中にいる時こそ、そこに意識を向けないで反応しないことを心がけていると、いつの間にかそういう人は、あなたの周りからいなくなっていることに気づく日がくる、そんなふうにして望む未来を想定してイメージしておくことも効果的だと思います。
あなたの悩み、それは実際には、あなたは嫉妬されるほど魅力があり、価値のある人だということなのです。あなた自身が早くその価値に気づいてください・・・と、もしかしたらそんなメッセージなのかもしれません。
そして、生きるための苦しみや問題に意識を向けている自分に気づいたら、どうぞあなたの人生の中にある喜び、楽しみ、出会う人の中にある素晴らしさに意識を向けてみてください。この出来事はなんのために起きていたのだろう?、どんな未来に役立てることができるだろう?・・・そんな意識を持って歩きはじめた時、そこには、本当のあなたの人生が首を長くして待っているのかもしれませんね。